💻「ホームページ制作あるある」30選!デザイナーもクライアントも「ウチもだ」と叫ぶWeb(ウェブ)制作のリアル

ホームページ(Webサイト)の制作は、企業の顔となる重要なプロジェクトです。しかし、その過程は、喜びや達成感だけでなく、時には「なぜそうなる!?」と頭を抱えるような、独特の「あるある」に満ちています。

これは、Web制作の現場に携わるディレクター、デザイナー、エンジニアはもちろん、初めて制作を依頼するクライアント側も、きっと「うちもそうだった!」と共感できる、Web制作の“リアル”を凝縮した記事です。

制作フェーズごとに、思わず「あるある!」と叫んでしまう、制作の裏側をご紹介しましょう。


プロジェクトの根幹を決める初期段階から、すでに「あるある」は始まっています。

一番困るのが、具体的な目標値がないこと。「おしゃれなサイトに」「かっこよく」といった抽象的な表現はまだしも、「A社みたいなサイトが欲しい」と言われても、A社のWebサイトがどのような目的で、どのようなターゲットに作られたのかを理解していないと、表面的な模倣に終わってしまいます。

特に初回相談時。「まずは概算を知りたい」「ざっくり見積もりを」という依頼で、肝心の予算の枠が全く見えないケース。Webサイトはピンからキリまであり、予算が不明確だと、どのレベルの提案をすべきか制作側も判断に迷います。

打ち合わせを重ね、ようやく仕様が固まった!と思ったら、クライアント側の担当者が異動や退職で交代。新しい担当者にゼロから説明し直し、場合によっては、それまでの決定事項が覆ることも…。

「サイトを作ること」がゴールになってしまい、公開後の情報更新やアクセス解析、改善提案の体制が全く決まっていない。「公開してから考えます」では、作ったサイトがすぐに古びてしまいます。

クライアントの持つ情報を「とにかくすべて、目立つように載せたい」という要望。気持ちは分かりますが、ユーザーにとって本当に必要な情報が埋もれてしまい、使いにくいサイトになってしまいます。


見た目を左右するデザインと、サイトの魂となるコンテンツ制作は、最も意見の衝突が起こりやすいフェーズです。

制作側が自信を持って提出したデザイン初稿。期待に胸を膨らませて待っていると、クライアントからの返信が数日~1週間、全く来ない。制作側は「これは…気に食わなかったのか?」「忙しいだけ?」と不安と戦います。

順調に進んでいたデザイン・コンテンツ。しかし、最終チェック段階で、プロジェクトには参加していなかった社長が初めてデザインを見て、全てをひっくり返す。この一言は、制作の進行スケジュールを根底から揺るがします。

「この写真を使って欲しい」と提供された画像が、スマートフォンで撮ったような画質の荒い写真。または、他社のパンフレットをスキャンしたような低解像度のJPEG。プロのデザイナーは頭を抱えます。

「このフォント、ちょっと固いかも」「もう少し丸っこい文字にできない?」と、サイト全体のフォント変更を、CSSの実装まで終わった納品間際に依頼される。「技術的には可能ですが、全ページ確認が必要です…!」

「来週中にはお渡しします」と言われていたテキスト原稿が、期日に来ない。制作側は、原稿が来ないことを見越してスケジュールにバッファを設けるのが常套手段になっています。

クライアントが作成した原稿。確認を依頼すると、次から次へと赤字(修正指示)が入る。制作側はテキストを修正するたびに「これが最終版でありますように」と祈ります。

「シンプルで動きのないデザインで」と決めたはずが、他社のサイトを見て**「やっぱり、ふわっと動くアニメーションを追加して」**という要望。デザイン修正と実装工数が大幅に追加される可能性があります。

サイトの第一印象を決めるメインビジュアル。しかし、クライアントから提供されるのは風景や物撮りばかりで、人の写った写真が全くない。急遽、ストックフォトの選定や、プロカメラマンの手配が必要になります。


デザイナーとエンジニアがバトンを受け取り、サイトを形にする実装フェーズにも、特有の苦悩があります。

ほとんどのユーザーがモダンブラウザ(Chrome, Edge, Safariなど)を使用しているにも関わらず、特定の顧客層や社内環境のために未だにIE対応を要求される。IE対応は、他のブラウザの数倍の手間がかかることがあります。(※現在IEのサポートは終了していますが、過去の制作現場では深刻な問題でした。)

「フッター(ページ最下部)の文字を1pxだけ大きく」「見出しの行間を少しだけ詰めて」など、全てのページに影響する、微細なCSS調整を納品直前に求められる。修正自体は簡単でも、全ページ確認の手間が増えます。

PCでの表示確認は念入りにするが、スマートフォンでの表示確認が甘いクライアント。レスポンシブデザイン(どのデバイスでも適切に表示される設計)は必須の時代ですが、PC画面のイメージが強すぎることが原因です。

デザインやコーディングの修正指示は、専用のツールや画像への書き込みがスムーズ。しかし、修正箇所を「第3階層のページAの下から3段落目の~」とWordファイルに羅列されると、制作側は修正箇所の特定に時間を取られてしまいます。

Web制作会社はWebサイトを作ることが専門。しかし、クライアントは「会社のサーバーのメール設定」「基幹システムの操作方法」「社内ネットワークのエラー」など、Web制作の範疇外のIT関連の質問もぶつけてくる。


お金や契約に関する話は、最も慎重になるべきところ。ここにも、避けて通れない「あるある」が存在します。

制作会社もプロとして、適正な工数に基づいた価格を提示しています。しかし、「知り合いだから」「今後のために」といったお付き合いベースでの大幅な値引き交渉に遭遇することがあります。

要件定義に入っていなかった、小さな機能やページ追加を「ついでに」と依頼される。制作側もサービス精神を発揮して受けてしまいがちですが、それが積み重なると、結局工数が大幅に超過してしまう。

「サイトを作ったはいいものの、それが売り上げにどの程度貢献したのかが分からない」。Webサイトの価値は、単なる見た目ではなく、成果につながるかです。KPI(重要業績評価指標)が設定されていないと、制作費が「費用」で終わってしまいます。


公開して終わりではありません。むしろ、ここからが本当の始まりです。

クライアントから「サイト公開したのに、アクセスが増えません!」「問い合わせが来ません!」と、公開直後に過剰な成果を期待する問い合わせ。Webサイトは公開後、Googleに認識され、評価されるまでに時間が必要です。

公開当初は積極的に更新していたブログや「お知らせ」欄が、半年後には全く更新されなくなる。せっかく制作したCMS(コンテンツ管理システム)が、もったいない使い方をされてしまいます。

クライアントからのバグ報告で最も多いのが、スマートフォン表示に関するもの。「横にスクロールしてしまう」と聞いて調査すると、クライアントがスクリーンショットを撮るために画面を拡大表示していたというオチ。

公開が滞りなく終わり、サイトが評判を呼んでいるにも関わらず、クライアントから制作チームへの労いの言葉がない。「公開して当然」という態度に、制作チームは少し寂しさを覚えます。


最後に、制作会社の内部でよく聞かれる、業界特有の「あるある」です。

デザイナー「このデザイン、忠実に再現してね!」 エンジニア「デザインは最高ですが、この動きを実装すると工数が3倍になります」 デザインの理想と、実装の現実の間の摩擦は、Web制作の日常風景です。

制作側から提案したフリー素材に対し、クライアントが「いかにもフリー素材感があって嫌だ」と拒否反応を示す。現在のフリー素材はクオリティが高いものが多く、偏見を崩すのに苦労します。

クライアントのサイト制作で手一杯になり、自社のホームページやブログ、ポートフォリオサイトは、後回しにされて古い情報が残っている。制作会社の「灯台下暗し」です。

「CMSテーマ構築費」「レスポンシブデザイン対応費」「メタ情報設計費」など、制作会社側からすると当たり前の専門用語。しかし、クライアントから見ると、何にいくら払っているのか理解できない。丁寧な説明が必要です。

デザインや機能のレビュー時には一切触れなかったにも関わらず、公開直後に「SEO(検索エンジン最適化)対策はどうなっていますか?」と質問が集中する。SEOは、企画・設計段階から考慮すべき要素です。


今回ご紹介した「ホームページ制作あるある」は、どれもWeb制作の現場で実際に起きている、微笑ましい(または、ちょっと大変な)出来事ばかりです。

しかし、これらの「あるある」は、依頼側と制作側のコミュニケーション不足や、事前の準備不足から生じているケースがほとんどです。

  • 予算と目標を明確にする
  • デザインや原稿の納期を守る
  • 公開後の運用体制を決めておく

これらの基本的なことを守るだけで、制作のストレスは大きく軽減し、よりスムーズに、より良いWebサイトを完成させることができます。

制作会社の方は「うちもだ!」と共感し、発注をご検討中の方は「こういう落とし穴があるのか」と事前に知って、円滑なプロジェクト進行にお役立てください。

株式会社イーネクスト:千葉県のホームページ制作会社

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